問題の形
文章を一つ読みます。たとえば短い研究の紹介や科学的な説明です。背景知識は必要ありません。正解の根拠はすべて本文の中にあります。練習問題では次の五つが問われます。
- 主旨:“Which statement best captures the passage’s main idea?”
- 詳細:“What did the volunteers do during the project?”
- 語彙:“What does highlights most nearly mean here?”
- 推論:“Which inference is best supported?”
- 目的:“Why is the campus event mentioned?”
目的を問う問題:例が何をしているかを考える
例とは、一般的な考えをわかりやすくする具体的なケースです。目的を問う問題は、例の中身ではなく役割を尋ねています。まず役割に名前をつけましょう。具体的に示す、対比する、思い浮かべやすくする、主張に限定を加える、などです。
物を素材か用途で分類する博物館のカタログについての文章で試してみましょう。来館者は同じ物を“wood”の項目でも“preparing food”の項目でも探す可能性があります。
- “A wooden cooking bowl illustrates why these systems can lead to different search paths.”
観察か、提案か、検証されていない主張か
誤答は、研究のいくつかの層を混同していることがよくあります。
- 観察:“Some volunteers found the use-based categories more familiar, while others preferred the material-based labels.”
- 提案:“The researchers concluded that a catalogue can support different users by offering more than one route.”
- 範囲外:本文は、この研究が“examined search behaviour, not how much visitors remembered about the objects afterward”と述べています。そのため、記憶についての選択肢には根拠がありません。
- 限界:ある中庭の観察では共有テーブルのまわりで会話が増えましたが、その週は気温が高く、キャンパスの行事で来訪者も増えていました。そのため“Tables alone caused the increase”は言い過ぎです。
ヘッジ:慎重な筆者は主張をどう限定するか
学術的な文章の筆者は根拠に合わせて主張を弱め、正解の多くはその慎重さを保っています。文法に注目しましょう。
- tend to+動詞の原形:“Birds in noisier areas tended to sing songs with a higher minimum pitch.”
- seem+形容詞(副詞ではない):“The explanation seems straightforward.”
- may+toなしの動詞の原形:“The comparison with human speech is useful, but it may also be misleading.”
- it is likely that+完全な節:“It is likely that more than one operates in some populations.”
- appear to be:“lower-pitched songs appear to be more attractive to females”
よくある間違い
日本語では「〜かもしれない」「〜と考えられる」のように、慎重さを表す言葉が文末に来ます。英語では文頭(“It is likely that…”)や動詞の直前(“tended to”)に来るので、見落とさないようにしましょう。
- 例がなぜあるのかを説明せず、例を描写するだけの選択肢を選ぶこと。
- 本文が慎重なのに、“all”、“always”、“proves”を含む選択肢を受け入れること。
- 比較を文字どおりに受け取ること:にぎやかなパーティーで声を張り上げる人の例は、交通騒音の中で歌う鳥を思い浮かべやすくしますが、筆者はこの比較が誤解を招くかもしれないと注意しています。
- EXCEPTの問題で、本文が支持する選択肢を先に確認しないこと。
練習のしかた
1日に文章一つで習慣が身につきます。この練習は約20分です。
- 読む:主旨を、その限界も含めて一文で書きます。
- 答える:選んだ答えの根拠になる文をメモします。
- 分ける:三つの文に、観察・提案・限界のどれかの印をつけます。
- 応用する:ボウルの例を自分で選んだ物で説明します。自転車のヘルメットなら“plastic”にも“safety equipment”にも入ります。
- 話す:ディスカッションの質問一つに、ヘッジを使って声に出して答えます。たとえば“I tend to concentrate better when…”や“It probably depends on the task.”です。
次のステップ
すべての例の役割とすべての研究の限界を言えるようになったら、読解問題全体の間違いを見直し、リスニングに進みましょう。リスニングでも、答えは根拠と正確に合っている必要があります。
